株式会社三越伊勢丹システム・ソリューションズ株式会社三越伊勢丹システム・ソリューションズ
事例紹介

システムのモダナイズで「IT」が経営の真ん中に。Graatの伴走型サポートが、DXを新たな段階へと推進

株式会社三越伊勢丹システム・ソリューションズ
代表取締役社長 箕輪康浩様(写真中央)
ICTプラットフォーム部部長 唐沢猛様(写真左)
株式会社三越伊勢丹システム・ソリューションズhttps://www.ims-sol.co.jp/index.html

全国のグループ百貨店の主要業務(仕入・販売・売上・データ分析等)に対して、ワンストップでITソリューションを提供。三越伊勢丹のDX支援を通じ、ICT基盤「三越伊勢丹ビジネスプラットフォーム」を構築。新たなクラウドサービスとして、他企業への展開を構想し準備を整えている。

モダナイズに、伴走してくれるサポーターが必要だった

三越伊勢丹システム・ソリューションズのミッションを教えてください
ミッションについて語る箕輪様と唐沢様

箕輪三越伊勢丹システム・ソリューションズ(以下、IMS)は、三越伊勢丹グループの中で、IT全般の運用保守、システム構築を担っています。グループ会社とコラボレーションしながら、グループ全体のあるべきITの姿について一緒に模索しています。

唐沢グループ会社内には、デジタル系の企業が2社あります。Graatさんが支援しているアイムデジタルラボは、主に百貨店の店頭に近いところでのデジタルサービスの開発を担っているのに対し、IMSは、その裏側にある商品や売上、あるいは決済や物流といった基幹システムの開発を主な役割としています。

「三越伊勢丹ビジネスプラットフォーム」について教えてください

箕輪三越伊勢丹には1970年代から店舗での購買を中心とした基幹システムが存在し、2000年以降はオンライン購買のためにECシステムが構築されました。双方が違うビジネスとして成長してきたため、システムも、人も別々に動いているような状況でした。近年になって、店舗とオンラインを融合したサービスを立ち上げる必要が出てきたときに、それぞれのシステムの連携が非効率になる問題に直面しました。

当然、時代に合わせてシステムをモダナイズしていく必要があるのですが、どのように進めるべきかを悩んでいました。そこで、2019年にGraat鈴木さんをはじめとした外部のアーキテクトの方と議論し、ストラングラーパターンを採用することにし、2020年には、そのための基盤を「ビジネスプラットフォーム」として構築開始しました。

構築から3年半ほど経ちますが、いかがでしょうか?

唐沢大きく会員系、商品系といった7つの領域にわけていますが、会員系の領域からスタートしました。色々な問題を乗り越えながら、徐々に提供できることも増え、かなり安定してきています。どんどん領域を拡げていますが、まだまだ道半ばといった状況ですね。

組織のシームレス化が、チームメンバーの成長を後押し

ビジネスプラットフォームはDevOpsの実現を目指していますが、効果についてはいかがでしょうか?
DevOpsを運用した効果を語る唐沢様

唐沢これまでの開発運用体制は開発チームとインフラチームと運用チームで組織がわかれていました。ビジネスプラットフォーム上で構築するシステムについては、開発メンバーもインフラのことを勉強して作業を担うようになり、チーム間がシームレスになってきています。それによって、誰かに頼らなければできないといった状況がなくなり、余計な時間的コストを削減できてきているのは、非常によい変化だと実感しています。

メンバーの方々の意識に変化があったんですね。

唐沢そうですね。特に、若いメンバーの取り組み方に変化が起きています。これまでは、他のチームが管理していることは、そのチームに依頼することが当たり前で「自分ではできない・やってはいけない」といった固定観念がありました。それがプラットフォームが整備されることで「自分でやれるし、やらなきゃ」という意識に変わってきています。今後、DXを推進していく中でも、クラウドネイティブやDevOpsを前提として、クリエイティブな環境を実現していきたいと思います。

一方で、既存の仕組みが残っているがゆえに「他人に投げてしまう」という状況もあるので、よりよい仕組み化に向け、まだまだ努力しなくてはならない部分もあると思っています。

人材育成で、今後もGraatのサポートに期待

外部からの評価はいかがでしょうか?
外部からの評価を語る箕輪様

箕輪我々と同じようにモダナイズやマイクロサービス化を進めたくても、実際どこからスタートしていいかわからない、とっかかりがわからずなかなか踏み出せないという状況にある企業は多くある印象です。その中で三越伊勢丹は、我々やアイムデジタルラボとの取り組みでスタートできたというのは、一定の評価を得られていると思っています。

ただ、既存システムとデジタルサービスの開発では、どちらが良いとかではなく、開発プロセスの違いや、システム連携に関する考え方の違いなど、ギャップが大きいのが現状です。結果として、その間に立つようなメンバーが混乱したり、苦労することもあり、これを解決するのは一筋縄ではいかないですね。

新しい課題も見えてきているということでしょうか?

箕輪そうですね。システム間連携が複雑になってくることで、あるシステムで発生した問題が、予想外のシステムに波及するといった障害が起こり、新しい段階に来ていることを実感しました。

もはや、百貨店の店頭もシステムがなければ業務ができない状態なので、システムの開発や運用が経営リスクに繋がるという意識も全社的にも浸透し、まさに「IT」が経営そのものに近づいていることを実感しています。経営層や事業部門など、多方面と密にコミュニケーションを取り、良い方向に進めていきたいですね。ITとビジネスの在り方が大きく変わり、我々も「システムの運用保守」という範囲ではなく、積極的にビジネス課題としてのITに取り組むべき段階に突入していると考えています。

今後、Graatに期待することはありますか?

唐沢自分たちでシステムの開発や運用をリードしていく道筋が見えてきたのが大きな変化だと感じています。

Graatさんは、単純にアドバイスを貰えるだけでなく、一緒に手を動かしてもらえるのが大変ありがたいと思っています。丸投げから、少しずつでも自分たちでできるようになったのは、Graatさんがいたからこそです。

箕輪Graatさんに担ってもらっている役割ができる人材を、社内で育てることも大切だと思っています。その点ではまだまだ課題があるので、伴走して組織の成長をサポートしてくれるGraatさんの存在を非常に頼もしく思っています。弊社とGraatさんとで、それぞれの力をうまくコラボレーションしながら、今後増々ビジネス×ITの新しい領域に邁進していきたいですね。

Graat Point 01
既存システムを維持しながら DX向けプラットフォームを実現

DXを推進するためには、その基盤となるプラットフォームの整備が必須となります。Graatでは、企業が既存システムを維持しながら、新たにDXに取り組むためのプラットフォームを構築していくノウハウを有しており、その実現を支援します。

Graat Point 02
DevOpsが 組織の成長を後押しする

DevOpsによってシステムの構築や運用が自動化・セルフサービス化されることで、他社に依存せずとも自分たちでシステムの開発や運用を効率化し、内製化を推進することができます。Graatでは、DevOpsの実現を通じて、組織の成長を支援します。