本当の意味でチームになるために、スプリントプランニング第2部を活用しよう!

アジャイルスクラムスプリントプランニング

悩めるスクラムマスターへのワンポイントアドバイスシリーズ、今回はスプリントプランニング第2部について取り上げます。 スプリントプランニング第2部は開発チームがスプリントゴールを達成するための詳細な計画を作るために実施されるイベントです。

開発チームは、プロダクトバックログを動作するプロダクトインクリメントに変えるために必要なシステムと作業の設計から着手する。作業の規模や工数はバラバラであっても構わないが、開発チームが次のスプリントで実現できそうなものを計画する。開発チームがスプリントの最初の数日間で行う作業については、スプリントプランニングで作業に分解する。作業の単位は1日以下にすることが多い。開発チームは自己組織化して、スプリントバックログの作業を引き受ける。

スクラムガイドより引用

ただ実際には、以下のようなタスクを挙げておしまい、というチームを多く見てきました。

  • Androidコーディング
  • iOSコーディング
  • テスト

私はこういう場面に遭遇する度に、とてももったいないと感じてきました。
なぜなら、スプリントプランニング第2部を丁寧に実施することで、協力する接点や学習領域の特定、自律化促進などチームビルディングのための多大な効果をもたらしてくれるからです。
今回は、スプリントプランニング第2部を、チームビルディングの場として活用するための3つのポイントをご紹介します。

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1. 全員でプランニングする(協力する接点の発見)

アジャイル開発ではメンバーが手分けしてバックログを分担するのではなく、メンバー全員で一つのバックログを担当し、完了したら次のバックログに移行するような進め方が望ましいと言われています。チーム全体で見るとそちらの方が作業効率が良いからです。
つまり、一つのバックログについてUXデザインが終わらなかったら全員で手伝う、テストが終わらなかったら全員で手伝うと言った進め方が良いのです。
しかし、自分のメインスキルの計画だけに参加するような形では、他タスクの概要がわからず、チームメンバー間で協力する接点を見出せないままスプリントに突入してしまいます。
そこでまずは、バックログを一つずつ全員で計画し、メインスキル以外のタスクの概要を把握しましょう。
全員でプランニングする理由は、作業全体の詳細を把握するためではなく、チーム全員で以下を把握することでメンバー間の協力する接点を見つけるためなのです。

  • 困難が予想されるタスク
  • 誰かに依存しているタスク
  • 全体の作業の流れ(フロー)のイメージ

以前の経験では、チームメンバー全員で計画した結果、テスターに負担が掛かるスプリントと判明したため、プログラマーが簡単なテストを手伝うだけではなく「大量のサブタスクをJiraに登録する」などの周辺作業を積極的に実施していたことが印象に残っています。

2. 慣れないうちは、30分から1時間のタスクにする(学習領域の特定)

スクラムガイドには「1日以下」というタスク単位の目安が提示されていますが、私はチームが慣れないうちは「30分から1時間」のタスクに分割することをお勧めしています。
ゴール到達に対する予測可能性を向上させる効果もありますが、細かくタスクを分割していくことは「自分たちが何を知っていて、何を学習しなくてはならないか」というチームの学習領域の特定にもとても効果的だからです。

最近の経験では、1時間を目安に細かくタスクを分割した結果、複数のAndroidエンジニアの中でAdMob広告の実装ができるのは一人しかいないと判明し、その場でペアプロ実施が決まったことがとても印象的でした。

3. 本当に作業を成し遂げられるか確認する(自律化の促進)

スプリントプランニングでタスク分割を丁寧にやりだすと、そこだけで疲弊してしまい、肝心の「作業を成し遂げられるか」という目的を見失ってしまうチームを多く見てきました。
そういうチームには、メンバーの実作業時間とタスクの見積時間を計算してもらい、本当に作業を成し遂げられそうかどうかを議論する時間を取ってもらっています。
メンバーに「本当に作業を成し遂げられそうか」を議論しコミットしてもらうことは、目的に向かう一体感と同時に緊張感もチームに与え、自律的なチームになるための手助けをしてくれるのです。

おわりに

今回はスプリントプランニング第2部をチームビルディングの場として活用するための3つのポイントについて書いてきました。

これらのポイントを実施しようとすると、慣れないうちは、スクラムガイドで定められたタイムボックスを大きく超過してしまうかもしれません。
ですが、これらを実施することがスプリントゴール達成とチームビルディングに大きな効果をもたらすため、良ければぜひTryしてみてください。
とはいえどうしても時間がないチームは、バックログを並行で計画することも一案です。ただし、その際もチームメンバー全員に計画内容をシェアすることだけはどうぞお忘れなく。

今回は以上です、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
次回もお楽しみに!