プロダクトマネージャーカンファレンス2019に寄せて #pmconfjp

4年以上前
浅木 麗子
執行役員
浅木 麗子

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来る2019年11月12日(火)、13日(水)、プロダクトマネージャーカンファレンス(pmconf)が開催されます。 Graatは、今年も、スポンサーとしてpmconfを協賛します。

昨年のpmconfレポートは、会社設立直後の慌ただしい中で執筆したブログエントリーでした。私事で恐縮ではありますが、「あれからもう1年か」と思うと、感慨もひとしおです。

昨年のエントリーでは、「ユーザー企業」と「Web企業」を対比させたうえで、「プロダクトマネジメントの概念は、ユーザー企業では、まだ十分な認知を得ていない」と述べました。

この背景には、プロダクトマネジメントやアジャイルプロセスが「ユーザー企業」に定着しなければ、社会変革を起こすことはできない、という弊社設立の理念がありました。

1年が経過した現在、改めて斯界の状況を俯瞰すると、残念ながら、いまだに「ユーザー企業」と「Web企業」の区分けは存在し、ユーザー企業にとっては「アジャイル」はIT用語であり続けています。

その一方で、ユーザー企業におけるアジャイルプロセスへの取り組みに変化が起き始めている、という手応えもあります。 この手応えを如実に感じさせるのは、エンドトゥエンドのアジャイルチームを作る試みが増えている点です。

ほんの2,3年前までは、ユーザー企業からの典型的な支援依頼は、次のようなものでした。

  • 依頼元はIT部門の部門長クラス

  • 開発チームでアジャイルプラクティスを導入したい

  • 成果指標は、開発のスピードアップ

これが、

  • 依頼元はビジネスオーナー部門

  • 市場からフィードバックを得る頻度を上げたい、事業のアジリティを上げたい

  • ビジネス上のアウトカムを成果指標にしたいが、OKR設計が難しい

といった相談内容にシフトしてきています。

取り組み開始の時点からバリューストリーム全体の改善を視野に入れるケースが一般的になりつつあるのです。

しかし、こうした取り組みが、大きなチャレンジであることも事実です。 IT部門の変革(スキルセットのアップデートや、新しい開発プロセスの学習)から、社内コミュニケーションのパラダイムシフト、ビジネスサイクルの見直しまで、多くのことを同時に学ばなければならないからです。

実際、私たちの支援するチームの多くが、今、こうした「産みの苦しみ」に直面しています。

ですが、このチャレンジの先にこそ、本当のデジタルトランスフォーメーションがあります。

本年、プロダクトマネージャーカンファレンスのサイトトップページには「すべての企業にプロダクトマネジメントを」とのキャッチコピーが掲げられました。

私たちGraatは、この思いに心より賛同します。そして、志を同じくする者として、微力ながらプロダクトマネジメントの普及に努めていきたいと考えています。

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